導入


そうそう、都響(東京都交響楽団)の新シーズンのラインナップが発表されたので、それも紹介させてください。

見たよ、相変わらずいいところを突いてくるね。ベートーヴェン生誕250年だった前シーズンほど有名曲は多くないかもしれないけれど、「そうか、そうきたか」と唸りたくなるような選曲ばかりだね。

その心を3つくらいの見出しでまとめると?

1. フィンランド!
2. ロシア!
3. 合唱!
こんな感じのトピックスかな。

……あれ、なんか普段はそこそこ凝った言い回しをするユキさんにしてはちょっと語彙が少なくないですか?

凝った言い回しがあんまり思いつかなかったんだよね、正直すまなかった。

フィンランド!

さて、わたしも大好き、ユキさんも大好きなフィンランドですが、何があるんです? オスモ・ヴァンスカ氏のシベリウスは確認しましたが。

オスモ・ヴァンスカは元々2020年11月に来日予定だったんだよね、その時はシベリウスの交響曲第3番の予定で、結局中止になっちゃったんだけど…… でもこうしてまた予定を組んでくれて嬉しいよ。

わたしとしては貴重な交響曲第3番の方が聴きたかったですが…… このご時世、贅沢は言ってられませんね。シベリウスの交響曲第5番も好きなのでわたし的にはウェルカムですよ。「カレリア」組曲も好きですし。

それだけじゃない、ヨン・ストルゴールズ(ヨーン・ストルゴーズ)も来る予定みたいだね。ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者を務めたこともある人だよ。

東京都交響楽団 第929回定期演奏会A
2021年6月14日(月) 19:00開演
東京文化会館 大ホール
指揮:ヨーン・ストルゴーズ (John Storgårds)
ヴァイオリン:ペッカ・クーシスト (Pekka Kuusisto)
シベリウス:交響詩「吟遊詩人」
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
マデトヤ:交響曲第2番

あっ、ヴァイオリン奏者のペッカ・クーシスト氏は知ってます! 「ムーミン谷のなかまたち」、いわゆる2019年の新作ムーミンでBGMを手がけたことでも有名ですよね!

あと、このマデトヤさんってわたし聴いたことないんですけど、フィンランドの作曲家なんですね。なんか気になってきました。

レーヴィ・マデトヤは、シベリウスに師事したフィンランドの作曲家だね。とはいえ、私もそこまで詳しくはないのでSpotifyとかで聴いてみるといい。

そして、フィンランドの作曲家といえばもうひとり取り上げられているね。カレヴィ・アホ、この人はまだ存命中だよ。

東京都交響楽団 第924回定期演奏会A
2021年4月20日(火) 19:00開演
東京文化会館 大ホール
指揮:大野和士
ティンパニ:安藤芳広
カレヴィ・アホ:ティンパニ協奏曲
マーラー:交響曲第1番「巨人」
関連リンク
カレヴィ・アホ - Wikipedia関連リンク
Kalevi Aho - Spotify
カレヴィ・アホ氏の曲はわたしもちょっとブルーな気分の時に聴くことがあります、いかにも近現代な曲を作る人ですよね。エストニアのアルヴォ・ペルト氏といい、あのへんの近現代の作曲家はクセになる部分があります。

ちなみに、日本だと小学校で真っ先にいじめられそうな名字ですが、実はフィンランドでは割と一般的な名字だったりします。アホさんだけじゃなくて、アホネンさん、アホカイネンさん、パーヤネンさんとかも。

ロシア!

「ロシア!」ってまた曖昧ですね…… まぁ、言うまでもなくロシアの作曲家の楽曲ってことですよね。そういえばさっきもグラズノフとか挙がってた気がします。

チャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ、といった「いつもの」作曲家が多く並んでいるのはもちろん、ちょっとしたアクセントもある。6月19日の演奏会とか。

東京都交響楽団 プロムナードコンサート No.392
2021年6月19日(土) 14:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮:下野竜也
ヴァイオリン:大関万結
ヘンデル:「王宮の花火の音楽」序曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
ボロディン:交響曲第2番

ふおお、アレクサンドル・ボロディン! 交響曲第2番ですか、あの第1楽章がかっこいいやつですね! 聴ける時に聴いておかないとなかなか巡り会えないレア曲です! まだ生演奏で聴いたことがないので、がぜん楽しみです。

あ、それにこのプログラム…… ロシアからは話が離れますが、前半の方はマックス・ブルッフのヴァイオリン協奏曲ですか。第1番だとわりと有名なやつですよね。第1楽章とか特にカッコよくて好きですよ。

おっと、よく読もうか。ブルッフで有名なのはヴァイオリン協奏曲第1番だけど、この日やるのはヴァイオリン協奏曲第2番の方みたいだよ。

えっ、あっ本当だ。第2番って有名な第1番と比べて割とマイナーなやつじゃないですか。さすがに誤植とかじゃないですよね。攻めるなぁ……

合唱!

「合唱!」とは言うものの、都響は毎年いくつか複数の合唱曲を取り上げているので、よく考えたらそこまで珍しいことでもなかった。

なぜピックアップしたし。

この曲を見ても同じことが言えるかな?

東京都交響楽団 第928回定期演奏会B
2021年6月1日(火) 19:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮:小泉和裕
ソプラノ:中村恵理
バリトン:(未定)
合唱:新国立劇場合唱団
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
フォーレ:レクイエム

あっ、フォーレのレクイエムじゃないですか! わたしこの曲好きなんですよね。お葬式の時にずっと流してもらいたい曲です。

こら、縁起でもないこと言わない。気持ちは分かるけど。

で、ふたつめは春の交響曲。イギリスのベンジャミン・ブリテンが作った曲だね。

東京都交響楽団 第942回定期演奏会B
2022年2月18日(金) 19:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮:大野和士
ソプラノ:砂川涼子
メゾソプラノ:清水華澄
テノール:トピ・レティプー (Topi Lehtipuu)
児童合唱:東京少年少女合唱隊
合唱:新国立劇場合唱団
ターネジ:タイム・フライズ
ブリテン:春の交響曲
関連リンク
春の交響曲 - Wikipedia
元々は2020年の3月、つまり前々シーズン(2019年度)で演奏される予定だったけれど、公演は中止になってしまった。もう1曲も7月に世界初演をする予定だった曲で、両方とも合わせて再度取り上げるみたいだね。

ほんとだ、調べたら大野さんの解説動画が出てきました。この解説動画のシリーズわりと好きです。それにしても、45分前後の曲について40分弱も語っているのは資料としてなかなか貴重じゃないですか?

あとひとつ、ショスタコーヴィチの交響曲第13番「バビ・ヤール」も前シーズン(2020年度)に予定されていて中止になってしまった曲目なんだけれど、来年もプログラムに組み入れるみたいだね。そういうのはレア曲ほど助かる。

東京都交響楽団 第945回定期演奏会B
2022年3月14日(月) 19:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮:エリアフ・インバル (Eliahu Inbal)
バリトン:アレクセイ・ゼレンコフ (Alexey Zelenkov)
男声合唱:ヘルシンキ大学男声合唱団YL (Ylioppilaskunnan Laulajat / Helsinki University Chorus)
ラフマニノフ:交響詩「死の島」
ショスタコーヴィチ:交響曲第13番「バビ・ヤール」
※3月15日(火)の定期演奏会A(上野)も同プログラム

そういえば曲目こそ変更になりましたけど、インバル氏は今年、出入国制限が厳しい中でも必要な隔離措置を受けつつ来日してタクトを振るったんですよね。もう80代半ばなのに素晴らしい気力と体力です。

都響の桂冠指揮者でもあるエリアフ・インバルは、2021年1月の公演に間に合うよう2020年末に来日し、14日間の検疫期間をパスした上で公演に臨んだ。なお、同氏は期間中も都響メンバーに指示を電話でバンバン飛ばすなど、そこそこ意欲的に過ごしていた模様。

インバルは80代半ばということもあって、受ける仕事の数的に対応がしやすかったのかもしれないけれど、でもこういった事例が増えてきたのはいいことだね。都響の来季のプログラムもできるだけ完全に近い形で遂行されることを願うばかりだよ。

その他

「イギリス!」って言うほどではないけれど…… 合唱のところでもブリテンを挙げたし、他にもイギリスっぽい曲がいくつかあったね。1月18日の演奏会とか。

東京都交響楽団 第941回定期演奏会A
2022年1月18日(火) 19:00開演
東京文化会館 大ホール
指揮:マーティン・ブラビンズ (Martyn Brabbins)
チェロ:ズラトミール・ファン (Zlatomir Fung)
ウォルトン:前奏曲とフーガ「スピットファイア」
エルガー:チェロ協奏曲
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
※1月17日(月)の定期演奏会C(池袋)も同プログラム

「スピットファイア」って、あの有名なレシプロ戦闘機のスーパーマリン スピットファイアのことですよね? わたし的には同時代のイギリス機といったらホーカー ハリケーンも実用的で好きなんですが、でも映画「ダンケルク」の最後の滑空シーンは好きでしたよ。そもそもあの映画は実機を使って撮影したんですってね、やはり演出によるリアリティよりもありのままのリアルを使った方が絵として映えるという……

急に何の話をしているのか…… オタクはすぐ早口になるから困る。

こほん、それはそれとして、エルガーのチェロ協奏曲もかっこいいやつですよね。このプログラムは正直気になります。イギリスいいですよねイギリス。

あと、このプログラムが個人的に気になったんですが……

東京都交響楽団 第939回定期演奏会B
2021年12月20日(月) 19:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮:アントニ・ヴィト (Antoni Wit)
ピアノ:アンナ・ヴィニツカヤ (Anna Vinnitskaya)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
ペンデレツキ:交響曲第2番「クリスマス・シンフォニー」

どのへんが気になった?

このペンデレツキの交響曲第2番「クリスマス・シンフォニー」ってやつの詳細が気になります。クリスマス大好き人間としては特に。

また珍しそうな曲を…… ペンデレツキはポーランドの作曲家だね。指揮活動もしていて、十数年前にN響を指揮したこともあるけれど、残念ながら2020年3月に86歳で亡くなってしまわれた。

「作風を古典的なものへ回帰させていった」みたいにWikipediaに書かれてますけど、やはり20世紀的な響きを強く感じるような…… でも「クリスマス・シンフォニー」は珍しそうなので生でも聴いてみたいですね。

ちょっと聴いてみただけだと暗めな雰囲気でふわっとしてて分かりにくいけれど、生で聴いてみたらクリスマス楽曲の引用とかも分かりやすいのかもね。


そんなこんなで、来シーズンも都響からは目が離せないね。実に楽しみだよ。

音楽を聴くのは目じゃなくて耳ですけどね……

あ、プログラムの内容をいくつか書きましたが、すべて現時点での予定です。すなわち、開催日時、出演者、演目、すべて当日までに変更となる場合があるので、そこだけご了承ください。

2020年も社会情勢の影響を受けて多くのプログラムが中止になったり、出演者や演目が変更となったりしたよね。昨今では開演時間を1時間繰り上げて18時開始に変更、というパターンもある。そういうのには気を付けないとね。

発表時点の情報をアーカイブする目的の記事でもあるので、もし当日までに変更があった場合でも、この紹介記事には基本的には反映しません。情報の正確性の担保については、下記のとおり必ずご自身による最新情報の収集と確認をお願いします。

都響は何かしらの変更がある場合、必ず公式ウェブサイトやTwitterなどのソーシャルメディアで周知してくれるので、わたしも公演が近くなってきたら必ず確認するようにしています。当日の演奏を満喫するためにも、ちゃんと確認するようにしませんとね。
関連リンク
東京都交響楽団 公式ウェブサイト
東京都交響楽団 プロムナードコンサート No.395
2022年2月11日(金) 14:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮:オスモ・ヴァンスカ (Osmo Vänskä)
ヴァイオリン:富田 心
シベリウス:「カレリア」組曲
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
シベリウス:交響曲第5番